酉松会(ゆうしょうかい)とは、
一橋大学サッカー部の活動を支援するOBの団体で
OB・現役有志の寄稿による「酉松会新聞」の発行、
OB戦やフットサルの開催など様々な活動を行い、
当ウエブサイトで公開しています。

石井先輩、30年ぶりの小平G再訪

10月1日、リーグ戦の第21節:日本大学文理学部との試合を
石井 徹さん(昭30卒 / 旧職:東京ガス)と共に観戦した。
現酉松会の最高齢OBのひとりであり、小平グラウンドの人工芝化に
当たっては多額の寄付をしていただいた方で、かねてから
完成したグラウンドを一度見たいとおっしゃっていたので、
感謝の意味を込め、お連れすることにした次第である。

石井先輩は、御年91歳。足が少しお悪いので、
同期の山根言一(昭52卒)に車での送迎をお願いした。
彼の旧職も東京ガス。結婚式の仲人もしていただいたそうで、
奥さんも同行。石井先輩のご自宅がある表参道から小平までは
1時間半のドライブ。車中で昔話に花が咲く。

石井先輩が現役の頃は、まだ多摩湖線の「一橋学園駅」はなく、
「一橋大学駅」の時代。一両編成で 30分に1本の運行。
駅の正面からキャンパスの正門まで一直線に続く大学通りには、
家がほとんどなかったそうだ。車がその通りに入ると、
“うわあ、町になったなあ!” と、石井先輩はため息混じりに叫んだ。


当時の小平グラウンドのサッカー場は現在とは90度向きが違い、
玉川上水に平行してタッチラインが引かれ東西にゴールが置かれていた。
今から70年以上も前の話である。

実は石井先輩、30年ほど前に会社のサッカーチームを率いて
小平グラウンドで現役と練習試合をしたことがあるそうだ。
長い時を経て再訪したこの日、人工芝が全面に貼られたグラウンドや
令和世代チームの試合を初めて観て、どんな感慨を抱いただろうか?

興味は尽きないが、これは来年の酉松会新聞に寄稿していただくことにして、
最後にリーグ優勝を懸けた首位・日大文理との試合について記そう。

前半6分、一橋は幸先よく FW10 小林尚史(4年)が先制ゴールを決める。
しかし、春季リーグの対戦で0-5と大敗し、何としても雪辱したい
日大文理は一気に攻勢を強め、26分に同点ゴールを奪われる。

この失点だが、何でもない山なりのクロスが
GKが伸ばした手を越えてゴールに入ってしまったもの。
18節の防衛大戦でも同じような形で2失点し悔しい敗戦を喫したのに、
その課題が修正されていないのが残念である。

それでも、この失点で崩れずに、すぐに2点目を決めたのはよかった。
ゴールしたのは、チーム得点王の FW11 八巻太朗(2年)である。
今季21試合で18ゴールは素晴らしい。来季も頼りになる選手だ。



後半は日大文理がさらなる猛攻を仕掛け、一橋の守備の時間が長くなる。
終盤には激しい雨も降ってきて、ハラハラする苦しいゲームとなった。
それでも最後まで集中力を切らさずに全員が一丸となって守りきり、
再び首位に返り咲く勝利を収めた。よく頑張ってくれた。ありがとう。



試合後、満足気な表情を浮かべた大先輩は、
70歳も歳が離れた主将・MF8 渡邉直樹と堅い握手を交わした。
小平グラウンドとサッカー部の歴史を感じ、心が震えるいい光景だった。

いよいよ8日に最終節、日本大学生物資源科学部との試合を迎える。
2位の日大文理との勝点差は、わずか1しかない。
日本大学文理学部が引き分け以下なら優勝が決まるが、
そんな他力本願は忘れ、自力優勝で1部昇格の年を有終の美で飾ってほしい!

✳︎赤字は20節の結果
✳︎青字は松蔭大学の辞退による不戦試合

酉松会新聞編集長 福本 浩(昭52卒)記

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